七月の京都は、どこからともなく祇園囃子が流れてきます。
祭り囃子というと威勢の良いものですが、祇園囃子は,はんなりと、時に華やかに、時に寂しげに聞こえるいかにも京都らしい情趣です。
怨霊を鎮め、疫病神を宥める為、祇園社(現在の八坂神社)で祭礼を始めたのが起源といわれています。
美しいお囃子で悪霊を誘い出し、楽しい気分に酔わせて封じ込める「祓う」のではなく「鎮め」「宥める」のが祇園囃子の調べに適っています。
祇園祭は応仁の乱で一時中断されていましたが、復活させたのは山鉾町の町衆でした。
そして、1150年も受け継がれてきています。
桃山時代から異国との貿易が始まると山鉾に船来のタペストリーや絨毯、西陣織などの華美な装飾が競って使われるようになり、京の絵師たちは、その下絵に腕をふるったそうです。
山鉾が動く美術館といわれる所以です。
船鉾は、185年ぶりに艫櫓(ともやぐら)の下水引「緋羅紗地鳳凰麒麟瑞雲文様刺繍」を刺繍職人と有名織物会社によって、復元新調されました。
青や緑など25色の絹糸と金糸で本来の色合いが鮮やかによみがえったそうです。
13日の曳き初めから飾られます。
船鉾は、前祭巡行で最後尾を務めます。
是非、お着物姿、浴衣姿で1ヶ月にわたる祭事や行事をお楽しみくださいませ。
皆様のご来店を心よりお待ち致しております。
レンタル着物岡本 八坂の塔前店 堀江